インテリアコーディネーターの豆知識にもなる歴史

歴史の歩み

現在、日本では数多くの資格があるが、その数ある資格の中でも、特に多くの人から注目を集めている資格の一つとして「インテリアコーディネーター」という資格がある。 プロがたくさん在籍しています。

インテリアコーディネーターという資格は、昭和58年に最初の資格試験が行われたので、私の年齢と同じ25年の歴史を持っている割と新しい資格である。昭和58年に誕生したこのインテリアコーディネーターという資格は、どのような背景をもとに誕生したのかを当サイトで紹介していこう。

インテリアという言葉

インテリアコーディネーターと言っているが、まず「インテリア」という言葉がどのようなものなのかということから探っていこう。このインテリアという言葉が人々に知られるようになったのは、昭和47年の頃からといわれている。その理由として、この年に公立の工業高校の木材工芸科を現在の文部科学省である旧文部省が「インテリア科」と名称を変更したことだ。

さらに翌年には、現在の経済産業省である旧通産省がエレメント(インテリア資材)メーカーや家具メーカーを1つの産業として「インテリア産業」とした。

インテリアという言葉が使われるはじめのころは、この「インテリア」という言葉はなかなか日本人に浸透せず、広まらなかった。インテリアとはもともとは英語で、当時の和風の生活様式に用いる言葉とは言えなかった。しかし、旧通産省によって「トータルインテリアショー」が開催された効果も手伝い、徐々に人々に「インテリア」という言葉が普及していった。

インテリアという言葉の必要性

日本に「インテリア」という言葉が入ってきたが、なぜこの言葉が日本に必要だったのか?という疑問が出てくる方もいるだろう。

政府がインテリアという言葉を普及させる前は、そもそも日本には「インテリア」という言葉は無かった。それどころか、「インテリア」という考え方自体が、必要とされていなかったといわれている。

というのも、日本の家屋は「和室」が基本とされており、畳に直接腰を落として座る和室の生活スタイルにおいては、洋風のインテリアエレメントである椅子やテーブル、ベッドなどといった家具をあわせるという考え方、発想がなかったからである。 現代のインテリアという言葉には、家具を含めた空間を演出するモノすべてをインテリアと呼ぶ傾向にある。ある美術品や日本刀の販売店の方に聞くと日本刀をインテリアにほしいと買い求める人も少なくないとのこと。モノの本来の良さをわかった上で手に渡ってほしいものでもある。

しかし、終戦を迎えた後の日本の建築では、洋風化が急速に進んでいき、それまでの畳や座布団を使用する和式の家具から、椅子やテーブル、ベッドなどの洋風の家具へ変わり、一般家庭に広く普及していった。

生活スタイルが洋風化することに伴い、その後の日本国民全体がゆっくりと少しずつ豊かになってくると、部屋や家が今までのただ生活するだけという考え方ではなく「インテリア」という考え方への関心が高まっていくことになった

そして時は進み、高度経済成長も終わって安定成長期に入る。そうすると、日本の国際化への変化もいよいよ本格化し、人々は今まで知ることのなかった諸外国の生活スタイルにも注目するようになった。国際化が進んでいくことによって日本のインテリアに対する考え方、感覚のレベルが更に一段と底上げされた。

インテリアコーディネーター誕生の理由

それまでの日本の家造りというのは、顧客、メーカー側共に男性が中心となっていた。

しかし、家庭内での妻の役割は国際化が進むとともに変化していき、家造りに関しても主婦が主導権をつかむようになってきた。今までは1日中家の中で家事をしているだけだった主婦たちは、自分の家での生活から抱いた疑問や要望などをメーカー側にどんどんつきつけるようになった。しかし、メーカー側は今までどおりの男性中心だったので、主婦たちの疑問や要望をうまく感じ取ることができなかった。

主婦たちは「どうしたら家造りやインテリアに対する自分たちの要望を通すことができるようになるのか」と考えるようになり、それまでの男性主導の家造りのやり方、進め方に不満を持ち始めた主婦たちの間から、自然発生するかのように昭和50年代初め頃に「インテリアコーディネーター」という職業が誕生したといわれている。

このような背景が後押しして、昭和58年、旧通産省はプロとして「インテリアコーディネーター資格認定試験」を設置する。それから社団法人インテリア産業協会が国内で始めての「インテリアコーディネーター」試験を実施することに至った。

つまり、「インテリアコーディネーター」とは、国際化の進んだ家造りにおける主婦達の「快適な生活ができる家造り」のための強い要望によって誕生した資格といえるだろう。そして、インテリアコーディネーターはインテリアについてのプロフェッショナルな資格だ。また、インテリアコーディネーターは「快適に生活したい」という欲求が更に一段と強くなってきた最近の消費者のために、プロの知識と技術を持って応える人材として徐々に求められるようになってきたのである。